2020年2月14日に加筆修正をしました
この記事は30代以降の男性に向けて、現役プロダンサー兼デザイナーの万里がダンスの衣装やレッスン着のコーディネートを解説していきます。
今回の【アラサーからのダンスファッション講座】では大人が避けるべき『やり過ぎコーデ』について。
気合を入れてダンサーっぽいコーディネートしてみたら何か違和感を感じる。無理してるっぽく見える…なんて経験ありませんか?
僕も30代手前くらいから急に違和感を感じ始めて自分の服装を見直しはじめましたが、どうやらこの違和感は『やり過ぎコーデ』が原因だったようです。
この記事ではダンス初心者に限らず気合が入ってる人ほどやりがちな『やり過ぎコーデ』の注意点と解決策を紹介していきます。
ダンスレッスンや練習時の服装に悩んでいたら参考にしてください!
大人ダンサーの服装で『やり過ぎ』がNGな理由
『やり過ぎコーデ』とは?
『やり過ぎコーデ』とは簡単に言うと『自分ダンサーですアピール』が強い格好のこと。
ではなぜ大人のやり過ぎコーデはNGなのか。
大人ダンサーがダンサーっぽい格好をしてなぜ不都合があるのかを説明していきます。
やり過ぎると違和感が出るため
大人がやり過ぎコーデ、つまりあからさまにダンサーっぽい格好をすると違和感が出ます。
これはダンサーファッションが100%カジュアルで子供っぽい印象が強いため。
男性の大人がそんな格好をすると『顔が大人』なのに『服装が子供』だからどうしても違和感が出てしまうのです(キッズダンサーがやり過ぎコーデでも違和感ないのは『顔が子供』で『服装も子供』だからです)
やはり『大人の男性の顔』に似合うのはシンプルでスマートな『大人っぽい格好』ですよね。
これには『自分はダンサーだから例外』なんてありません。
やり過ぎると余裕のない印象になるため
大人がダンサーアピールの強いやり過ぎコーデをすると頑張ってる感が出て必死さが伝わってしまいます。
なぜなら日本では強すぎる主張や露骨な表現を『野暮』とし、さり気なさや自然体を『粋』とする文化だから。
ダンサーなら主張や表現はダンスですればよいのですが、服装でもダンサーアピールが強すぎると必死過ぎて余裕のない印象、つまり野暮ったくなります。
マジメな人ほどやり過ぎる! そんな人の解決策とは?
このやり過ぎコーデ、何を着れば良いかわからない初心者がやりがちと思いきやダンス経験者でも結構やってしまいます。
ダンス経験者でやり過ぎコーデをしてしまうほとんどの人の特徴は『マジメ』という性格です。
職場ではスーツ、休日ならスウェットとジーンズ、ジョギングするならランニングウェアというようにシーンに合わせてきっちりと服装を変えるようなマジメな人ほど
『ダンスするからダンサーっぽい格好しなきゃ』
とやり過ぎコーデをやりがちです(僕もそうでしたが)
しかし何事においてもマジメなの悪いことじゃないし、むしろ素晴らしいことだと僕は思います。
しかもマジメは性格なので変えることはなかなかできません。
ということで、「自分はマジメな性格だ」と自覚のある人はまず
『ダンスするからダンサーっぽい格好しなきゃ』
ではなく
『大人だから大人っぽい格好しなきゃ』
と考えを変えてみてください。
この考えが大人(特に男性)のダンサーコーデに1番必要な要素になってきます。
くれぐれも「自分は大人だけどダンサーだから子供っぽくてもオーケー」なんて考えちゃだめですよ。
オシャレで大人っぽいダンサーコーデになるためには?
では『やり過ぎコーデ』から脱却し、オシャレで大人っぽいダンサーコーデをするためにどうすればよいのでしょうか。
答えは超簡単。
主張の強いデザインやダンサーを連想させる『やり過ぎアイテム』の使用を避ければいいだけ。
たったそれだけで違和感や必死さは解消され、男性にぴったりな大人っぽくオシャレなダンサーコーデになるんです!
それでは避けるべきアイテムの特徴を紹介していくので、鏡の前でコーディネートを確認する際のチェックポイントとして参考にしてください。
ヤリ過ぎを防ぐためにも避けるべきダンスアイテムのポイント
あなたが「見た目なんか気にしない、どうしてもこのウェアが着たい!」というなら構いません。
しかし「オシャレになりたい、ダンスだけじゃなく服装もカッコよくなりたい!」と望んでいるならばこれから紹介する『やりすぎアイテム』と『コーディネート』を避けてください。
男性大人ダンサーが避けるべきTシャツ
ストリート風デザイン
N.Yの地下鉄に描かれていそうなグラフィティデザインは『いかにも感』が強いので避けましょう。
多色使いのデザイン
タイダイ染めのような全面カラフルなものやロゴに一文字ずつ違う色を使用しているデザイン(子供服に多いですが)はパッと見は派手なのですが色が多過ぎて統一感がなくなってしまいます。
ダンス関連がプリントされている
ダンサーのシルエットはもちろん、ターンテーブルやラジカセもダンスを直接的に想像させてしまうため避けましょう。
デザインを無視して主張がハッキリと書かれたもの
『No Dance,No Life』や『I love dance!』などストレートな主張プリントをダンサーが着ると気負い過ぎに見えてしまいます。
ビッグサイズのTシャツ
『ダンサー=ビッグサイズ』のイメージが強いですが、あまりサイズが大き過ぎるとコテコテ感が強くなるだけでなく子供っぽい印象になってしまいます。
ヒジまで隠れるほどのTシャツやソデが長過ぎて手の平が隠れるほどのロングスリーブは避けましょう。
ダンススクールや発表会、ダンスイベントの記念Tシャツに気をつけよう!
ダンススクールやダンスイベント、発表会の記念Tシャツはどうしても【DANCE】を全面に押し出したデザインになりがちなうえ、年齢や性別に関係なく万人が着られるデザインにするためにどうしても文化祭のクラスTシャツのようなデザインになってしまいます。
思い入れがありとても価値のあるアイテムなのは理解できますが「コーディネートしづらいな」と感じたら無理に着ようとせず思い出と一緒にクローゼットにしまっておきましょう。
男性大人ダンサーが避けるべきパンツ
ダボダボ過ぎるオーバーサイズ
Tシャツと同様に成人男性が太過ぎるパンツを履くとコテコテ感が出てしまいます。
女性が太めのパンツを履くのは3首(首・手首・足首)との細さのコントラストで可愛く見えるんですけどね。
最近は見なくなりましたが魔法使いのような極端なサルエルパンツも男性は避けましょう。
無駄な装飾が多い
ジッパーやポケット、紐などの意味のない装飾があると野暮ったくなります。
総柄になっているデザイン
水玉やチェックはもちろん、全面にキャラクターがプリントされているデザインは派手だけど成人男性が履くにはオシャレではありません。
基本は無地、もしくはサイドライン程度に抑えましょう。
ただしショートパンツは生地面積が少ないため総柄でもコーディネートしやすいものもあるので、それはまた別記事で紹介しますね。
男性大人ダンサーが避けるべきシューズ
不自然なハイカットやボリュームのあるシルエット
バスケット用じゃないのにハイカットになってるシューズは機能美に欠けているためどうしても不自然に見えてしまいます。
またハイカットに限らずゴテゴテしたボリュームのあるシューズは主張が強過ぎるので避けましょう。
多色使いでカラフルなデザイン
カラフルなシューズは「ダンサーは目立ってナンボ!」とつい買ってしまうのですが、ダンサーアピールが強過ぎるだけじゃなくシューズのインパクトが悪目立ちしてしまうので避けましょう。
基本はモノトーンベースのシューズが大人っぽくて余裕を感じさせます。
靴紐の色は左右で統一しよう!
人間は左右対称なものには安心感を、左右非対称なものには違和感を覚えます。
そのため左右で違う色の靴紐を使うとピエロの衣装みたいなチグハグで滑稽な印象になってしまうので注意してください。
おそらく購入したときに2色セットで入っていたので「使わなきゃ損」と感じるかもしれませんが、靴紐は左右で統一するのが大前提です。
男性大人ダンサーが避けるべきコーディネート
全体的に柄が多すぎる
Tシャツに柄があってパンツにも柄があると頑張ってる感が出てしまいます。
柄物のアイテムを使う場合はそれ以外のアイテムを無地もしくはワンポイントデザインに抑えましょう。
シルエットがルーズすぎる
身体のシルエットをすっぽり隠すくらい全身ダボダボにすると、いかにもなダンサーファッションになってしまいます。
全身で使用している色が多すぎる
Tシャツ・パンツ・シューズに全て色を使うと必死さが出てしまいます。
ダンサーは目立つことが重要ですが、それは『ダンスで目立つ』のであって『服装で目立つ』必要はありません(特にスタジオ内やレッスンにおいては)
大人の男性は基本的に全身をモノトーン+1色に抑えましょう。
流行を追いすぎる
「今年の流行は○○だ!」と流行を取り入れるのは大切ですが、やり過ぎると頑張ってる感が出てしまいます。
しかし流行を無視しろと言うわけではありません。
大人は『流行の10%を取り入れる程度』の方が余裕があって丁度いいのです。
ダンスの服装やり過ぎるとダサくなる問題。原因と解決策とは?:まとめ
大人ダンサーがやり過ぎコーデをすると違和感と必死さが出るため、『やり過ぎアイテム』と『やり過ぎコーデ』を避けてください。
これだけで簡単に大人っぽくてオシャレなダンサーコーデになります。
「でもなんかダンサーっぽくないよこの格好…」なんて心配しないでください。
男性の大人ダンサーの服装は「あの人、もしかしてダンサーじゃない?」と想像させるくらいの格好の方が余裕がありカッコいい印象を与えるのですから。
それでも「目立ちたいんだ!」という場合は、ダンサーらしく服装ではなくダンスで目立つようにしましょう(くれぐれも『大袈裟に踊れ』ではなく『クオリティを高めよ』という意味です)
次回のアラダンファッション講座は【クラブの服装編】としてクラブで快適にダンスするためのひつ道具をを紹介していきます!