先週の火曜日。
僕のYouTubeチャンネル『HOUSE DANCE DICTIONARY』の登録者数が二万人を突破しました。
いつも応援してくれる皆さんのおかげです。本当にありがとうございます。
今回は海外からもお祝いメールも沢山いただきました(ちなみに僕のチャンネル登録者数の割合は海外が約一万二千人、国内が約八千人です)
今日はその中でも印象的だったメールのお話をしようと思います。
チャンネル登録者数が二万人を突破した翌日のお昼。
僕のInstagramに男性ユーザーからのリクエストメッセージが入りました。
「Hlw Sir.(こんにちわ)」
東南アジアやインドの若者に多い書き出し。僕の動画コメント欄でもよく見かけるので視聴者からだと分かりました。
「Hi.(やあ)」
(以下、日本語に翻訳してやり取りを再現しています)
「チャンネル登録者数、二万人おめでとう!」
「ありがとう!」
「あなたのYouTubeでハウスダンスを覚えています」
「君の役に立てて良かったよ」
「ワタシは最初の頃からあなたのチャンネルの大ファンです」
「本当に?それは嬉しいな」
「お願いがあります。いいですか?」
「もちろん。僕にできる事なら」
「直接ダンスを教えてください」
いきなりそれは難しいだろ。
「うーん。僕は東京に住んでるんだ。きっと君の住んでる場所まで遠いよ」
「トウキョウ!?素敵な場所ですね。オーケー。遠くありません」
遠くない、という事は彼も東京近辺に住んでるか、または旅行で訪れているのかな。
「君は今どこに住んでるの?」
「パキスタンです」
すげぇ遠いじゃん。
「パキスタンも素敵な場所だね。だけど東京からは遠いんだ」
「それは残念。今週はパキスタンに来る予定ありませんか?」
そんな気軽に行ける距離じゃねぇよ。
「今のところ予定はないなぁ」
「そうですか。もう一つお願いがあります。いいですか?」
「もちろん」
「ワタシはお金が無いのでレッスン代が払えません。そのかわり手料理をご馳走します。いいですか?」
まだレッスン諦めてないのかよ。
でも僕はアジアン料理、特にカレーが大好物なので彼の提案は悪いものではありませんでした(パキスタンといえばカレーとビリヤニの聖地)
「オーケー。パキスタンに行ったらダンスを教える。だから君の美味しい料理を食べさせてよ。僕はカレーとシンディビリヤニが好きだな」
「わかりました。ところで万里さん、とても重要なお話があります」
「なんだい?」
「ワタシは料理が苦手です」
じゃあなんで手料理を作るって言ったの?
でも、よく考えてみたら「手料理をご馳走する」と言う人が全て料理上手とは限らないんですよね。
彼はお金が無いながらも、僕を心からもてなしたい(もしくはレッスンを受けたい)一心で、苦手だけど『手料理』を振る舞うと提案したのでしょう。
彼とのやり取りからジャーカタ(お釈迦様の前世における物語)をはじめ、多くの仏典に登場する『旅人に自分の身を捧げようと火に飛び込んだウサギ』のお話を思い出しました。なんて健気なんだ。
「君は料理が苦手なのに、僕のために料理を作ってくれるんだね。嬉しいよ!」
「いいえ。料理は母がつくります」
オマエが作るんじゃないのかよ。
あと家族ぐるみの付き合いに発展してるじゃねぇか。
結局、彼とは
『僕がパキスタンに行くことがあれば、彼とその友人達にダンスを教える。彼はお礼に観光と母親の手料理をふるまう』
という約束をしてメールを終えました。
そのあと思ったのですが、
三万人突破したらアイツ、パキスタンから直接ウチに来るんじゃないかな。
その時はまたこのブログにて報告させていただきます。