「なにこれ」と言いたくなるような出来事に遭遇しました。
オチも無く、まだ自分の中でこの事件をどう処理すればいいのか心の整理がついていません。
ただ、どうしても皆様にお伝えしたくてブログを書かせて頂きました。
ぜひ最後まで読んでください。
先日、スタジオの休憩室でのこと。
「万里さん、ケミストリーって知ってますか?」
スタッフのA君に声をかけられました。
「ケミストリーって歌手の?めちゃ有名じゃん。知ってるよ。どうしたの?」
「昨日カラオケ行ったんですよ。そこで…」
「A、なんの話してるの?」
A君が話している途中で先輩スタッフのBが休憩室にやってきました。
彼と僕は10年近くの付き合い。今まで色々な店舗で一緒に働いてきました。
「Bさんおはようございます!昨日カラオケでケミストリー歌ってたんですよ。そしたらモニターに映ってた川畑が万里さんに似てたんです」
まさかの展開にビックリしました。有名人に似てるって言われたの久しぶり。ちょっと照れるね。
「ありがとうA君。うれしいよ。ところで川畑ってどっちだっけ」
「えー!知らないんですか!?」
驚くA君。すかさずBがドヤ顔でアドバイスします。
「川畑ってボーカルの方ですよ」
2人ともボーカルだろ。
「あぁ、どっちのボーカルかなって…」
小さく頭を振り、フッと鼻で笑って続けるB。
「ハモってる方です」
バカなの?
なんで容姿を説明しないんだよ。
川畑がわからない人間にどっちがハモッてるかなんて識別つかねぇだろ。
ていうか、おまえ本当はケミストリー知らないだろ。
「こ、これです。これが川畑です」
僕らの不毛なやりとりを見かねたA君がスマホで川畑の写真を見せてくれました。
覗き込む僕とB。
「いやいや褒めすぎだって!川畑めっちゃカッコいいじゃん!似てないよ!」
顔を真っ赤にして否定しました。
Bが。
おかしくない?
これって言われた本人(僕)が否定するパターンのヤツでしょ?
なんだろう。
他人に否定されるとすげぇムカつく。
「あのさB、それ僕が言うセリフだからね。そんな否定されるとなんか傷つくからね」
「え、じゃあ万里さんは自分で川畑に似てると思ってるんですか?」
「そういう事じゃなくてさ」
「わかりました。じゃあハッキリさせましょう」
「ハッキリ?」
「はい。『私は川畑には似てません』と、この場でハッキリ宣言するんです」
ナニ言ってんだオマエ。
「あのさ、B。僕は自分から川畑に似てるって言ったワケじゃないから。A君が似てるって言い出したんだよ。なぁ、A君?」
A君に話を振ると、彼は軽くうなづいてからゆっくりと口を開きました。
「万里さん、宣言しましょう」
A君?
そもそもA君が『万里さん川畑に似てる』と言い出したからワケわからん事になってんだよ。発言に責任持てよ。
でもこれって仕方ないんです。
昔からA君は先輩のBをめちゃくちゃ尊敬しているんですから。
どんな黒いモノでもBが「白」と言えばA君にとっては白になる。それくらいA君はBを尊敬してるんです。知ってた。
この2人には何を言っても通用しない。この空間(休憩室)に僕の味方はゼロ。完全に2対1だ。
この不毛な言い争いが終わるなら、と宣言しました。
「私は…ケミストリーの川畑に…似てません」
こんな無意味な宣言したの人生初でした。
「過ちは誰にでもあります。今後は気をつけて下さいね」
優しく諭すB。
「万里さん、落ち込まないでください」
励ますA君。
「じゃ、そういうことで」と言って現場に戻る2人。
部屋に残された僕は心の整理がつかないまま呟きました。
なにこれ。