最近は仕事の締切が重なりブログを更新する時間が作れませんでしたが、どうしても皆さんにお伝えしたい事があり今回は筆をとった次第です。
ぜひ最後まで読んでください。
あれは先週の金曜日。
レッスン前に突然の尿意に襲われてデパートの男性トイレに駆け込んだんです。
すると中で5歳くらいの少年が泣いていました。
「ボク、どうしたの?」
「ユウくん(仮名)の、ママが、いないんです」
なんでトイレに迷子がいるんだよ。
その場で漏らすんじゃないかってくらい驚きました。
この子はどれくらいの時間トイレで独りぼっちだったのだろう。想像するだけで胸が苦しくなりました。
もし僕が5歳で同じ状況になったらもっと大泣きしてると思います。
なのにユウ君はパニックにもならず言葉遣いもしっかりしている。なんて気丈な子なんでしょう。
僕は小さく頷いて決意しました。
これは大人として、そして同じ男として力にならなければ!と。
「よし、ユウ君。もう安心しなさい。ニイちゃんが一緒にお母さん探してあげる!だから先におトイレしていいかな?」
しゃがんでユウくんに話しかけるとボロボロ溢れていた涙が止まり始めました。
「うん。ユウくんね、オシッコ…」
「ん?オシッコしたいの?」
「見てる」
見てるの?
ダメだユウ君パニックになってワケわからんこと言い始めてる。
一刻も早くお母さん見つけてあげないと。
ひとまず自分の用は後にしてトイレを出ました。
「ユウ君のお母さーん!」
ユウ君の手をしっかりつないで声を上げます。
いたずらに連れ回しても不安にさせるだけなので、お母さんを探しながらインフォメーションセンターまで行くことにしました。
ユウ君はお母さんとはぐれてからエスカレーターには乗ってないとのこと。ならこのフロアーにお母さんがいるはず。
運が良ければ再会できるし、最悪インフォメーションセンターから迷子のお知らせをしてもらえる。
出来れば迷子放送ではなく1秒でも早くお母さんに会わせてあげたいけど。
「ユウ!」
3分ほどすると向こうから女性が駆け寄ってきました。
「ママ!!」
その瞬間、ワァッと大声で泣き出すユウ君。
よかった、お母さんです。
無事に事件は解決。
ユウ君がお母さんに抱きついたとき、僕もちょっと泣きました。拍手しそうになったよ。
「ユウ、どこで何してたの?」
お母さんは僕に深々と頭を下げてから、しゃがんでユウ君に質問します。
「トイレでね、オシッコ見てたの」
まだパニクってんのかオマエ。
「いや、見てないでしょユウ君!お母さん違うんです!見せてませんから安心してください!ね、ユウ君!?」
必死に弁解するとお母さんはケラケラ笑いました。
「大丈夫、わかってます。パパと一緒にトイレ行く時は、この子がどこか行かないようにパパが言うんですよ。『ユウ、パパがオシッコちゃんとできるか見ててくれる?』って」
「あ、じゃあユウ君の『オシッコ見てる』って『トイレで待ってる』と同じ意味なんですか?」
「はい」
なるほど納得。よかったパニクって変なこと口走る子供はいなかったんだ。
お母さんの目を見ると涙が滲んでました。必死に子供を探したのでしょう。
ユウ君の気丈な性格はお母さん譲りなんだろうな。無事に再会できて本当によかった。
お母さんとユウ君の話を聞くと、ことの顛末はこうです。
お母さんがトイレに行くため、ユウ君に待ってるように言う
↓
不安になったユウ君はお母さんに会おうと近くの大人に「トイレはどこですか?」と聞く
↓
男の子なので男子トイレを案内される
↓
トイレ内にお母さんがいなくて泣いてるところに僕が登場
↓
お母さん探しスタート
↓
無事再会←イマココ!
文字に起こすとなんて事ないけど、子供にとったら大冒険だよね。一人ぼっちの時間がそれほど長くなくて良かった。
それにしても見知らぬ大人にトイレの場所を聞けるユウ君てスゴいわ。
お母さんは僕に何度もお礼を言いました。
僕も何度も「ユウ君よかったね」と言って別れました。
小さく手を振るユウ君。君は本当によく頑張った。カッコよかったよ。
僕の右手には、まだユウ君の手の温もりが残っていました。
ーーーそしてここからが、今回どうしても伝えたい事なんです。
その後のレッスン中、再び猛烈な尿意に襲われました。
ユウ君の一件で忘れてたけど、自分のトイレしそびれてたんですね。今度こそ本当に漏らすかと思った。
といワケで。
4月8日(金)の相模大野レッスンで開始早々に挙動不審で振り付けとか間違えてましたけど、あれ僕のせいじゃありませんからね。
ユウ君のせいだからね。
今までのくだり全て忘れてもいいので、これだけは覚えておいて下さい。
何卒よろしくお願いいたします。