そのお店の名前はいきなりステーキ
ずっと気になっていたんだけど、時間がなくてなかなか行けなかったんだよ。
僕はすごくお肉が大好きなんだけど、ステーキハウスに行った時に細かく注文するのが苦なんです。
部位に始まり、量、焼き方、付け合わせetc…
明確に自分好みのステーキを細かくこだわって食べたい時はいいけど、かなり腹ペコ状態で『なんでもいいから早く肉が食べたい!!』って時は煩わしく感じてしまいます。
きっと僕のような人間のニーズに応えたのが【いきなりステーキ】だと思うんだ!
名前から察するに、きっとすごく楽に注文できるんだろうね!
お店に入るやいなや『ステーキちょうだい!!』と厨房に叫べばオーダー完了みたいな。
店員さんがお冷持って来たなと思ったらステーキだったみたいな。
僕が『いきなりだね!』と言うと『ウチはステーキをいきなり出すのがウリですから!!』とか軽快に応えてくれるみたいなみたいな。
他のお客さん達も速攻で肉を食べたい連中だからみんな血の気が多いの。
お肉をナイフで細かく切るなんてお上品な食べ方はしない。
ラピュタに出てくる男性陣のようにフォークでぶっ刺してそのまま噛み付くね。
なんなら素手で食べてる奴もいるし、下手したら肉の奪い合いで殴り合いが起きてるかもしれない。
そんな肉好き達の欲望を具現化したお店。
戦場にして楽園。
それが【いきなりステーキ】に違いない!!!!
なんてイメージが膨らみまくって気になって仕方ありませんでした。
そして今日は珍しく二子玉レッスンの後は仕事がお休みだったので晩御飯に念願の【いきなりステーキ】に行ったのです!!
昼過ぎから無駄に散歩(徘徊)しまくって相当腹ペコにしましたよ。
細かい注文しないで即ステーキ食べられるからね!
お店に着くまでに何度もシミュレーションしました。
厨房まで聞こえるように大声で注文をしよう、とか。
他のお客にナメられないように豪快に食べよう、とか。
肉を奪われそうになったらこう戦おう、とか。
相手が3人までならなんとかなるな、とか。
いざ入店して厨房近くのテーブルに行こうとしたら早速店員さんが近づいて来てさ。
『まさかもうステーキが出るのか?注文前だぞ!?』と思いました。
流石にいきなりすぎるだろと。
そしたら『ご案内するのでお待ちください』だって。
なるほどそう来たか。
焦る気持ちをここで落ち着かせるって魂胆だな。
やるじゃん。
待ってやろうじゃないか。
さながら巌流島で武蔵を待つ小次郎のように待ちましたよ。
腕組みしながら。
そして案内されテーブルに着席。
早速『ステーキください!』と言おうとしたらさ、『ステー…』の時点で『ステーキのご注文は厨房でお願いします。こちらではサイドメニューをお伺いします』と言われました。
小次郎ショック。
細かい注文は避けたかったので、メニューに軽く目を通して『じゃあサラダとライスのセットで』と小声で答えると『サラダとライスの量をお選び下さい』と返って来ました。
大丈夫。
これくらいならまだいける。
なんとか注文をクリアしていよいよ本題!
厨房へ注文しに行きます!
ご自慢のいきなりっぷりを思う存分見せてもらおうじゃないか!!
きっと注文した途端に生肉を顔面に叩きつけられて『レアでかぶりつきな、小僧!!』とか言われるんだろう!
やっぱり【いきなり】すぎるよ!
まぁそんなの【いきなり】っていうかただのヤベー店だけど。
厨房について
『すみません、ステーキください』
『はい。種類はどうしますか』
一瞬、頭が真っ白になりました。
やられた!
これ、ちゃんとしたオーダーだ!
しかし動揺しちゃいけない。
『リブロースでお願いします』
『かしこまりました。量はどうしますか』
まじか!
いつも思うけど、肉の量って想像しにくいんだよ!
カウンターメニューに目をやると《300gから》と書いてあったので『300でお願いします』と機転を利かせました。
ナイス僕。
もう終わった。
よく戦った。
お腹空いてもう頭回らない。
早く肉食べたい。
そんで帰りたい。
そう思っていた所へ『赤身側と脂身側どちらにしますか』だって。
そんなことを聞かれると思ってなかったから動揺して『赤身側と脂身側ってどう違いますか』と訳のわからない質問をしてしまいました。
相手も、僕の突然の質問にビックリしたのか『赤身側は脂が少なくて、脂身側は脂っこいです』だって。
だろうね。
知ってた。
ほんとゴメンね。
僕は空腹で頭が回ってなかったんだ。
でもこれでやっとステーキが食べられる…
と思ったら最後『焼き方はどうしますか』だって。
ここまでくると、もう予想していたので『あ、レアで』と答えました。
なんだよ!
結局いつも通りじゃん!
いきなりじゃなくて普通のステーキ屋さんじゃん!
て思ってたらさ、オーダーしてすぐにステーキ出て来ました。
すげぇ!
ここが【いきなり】なのか!
ちょっと感動。
んで味も美味しいのね!
かなりコストパフォーマンス良いです!!
脂身はちょっと堪えましたが。
歳かな?
次回は赤身側にしてライスは食べないでいいや。
あと他のお客さん達も普通に食べてました。
殴り合いとかしてないの。
全然ジブリっぽくない。
当たり前か。
満足して退店。
散歩コースにあるから、夜ご飯がてら街をぶらつく時にまた来よう。
そんなこんなで僕のいきなりステー記は終了。
【いきなりステー記】って書くと【ガリバー旅行記】みたいでカッコいいよね。
感想文がすげぇ長ぇけど思いの丈をぶちまけて満足したよって話。