先日、温泉施設に行ったところ衝撃的な事件に巻き込まれました。
やっと心の傷が癒えてきたのでご報告させていただきます。
5月とは思えないほど暑かったゴールデンウィーク最終日。
徹底的にリラックスしてやろうと思い、埼玉の温泉施設に行ってきました。
僕のお目当ては寝湯(ねゆ)。
寝湯とは仰向けに寝転びながら入る浅いお風呂のこと。全身ポカポカなのに水圧の影響がないから長時間入っていても苦しくならない、魔法みたいなお風呂なんです。
この温泉施設は寝湯が露天風呂で、気温は高く風が涼しいこの時期、露天の寝湯はまさに極楽なのです。
お昼過ぎに温泉に到着。子連れの家族がたくさんいました。ゴールデンウィークだからでしょう。
寝湯は子供にも人気だから早く行かなきゃ。そう思い、急いで頭と身体を洗って寝湯に向かうと運良く1人分空いていました。
「これは神様が『思う存分リラックスしなさい』と言ってるに違いない」
神に感謝しながらゴロンと寝転び、股間をタオルで隠しながらボーッとしました。
目の前に広がる青い空。
心地よい日差し。
風に混じる初夏の気配。
背中に感じるお湯の温かさ……
気持ちよくてウトウトしだした時のこと。
突然、5歳くらいの男の子が僕のタオルをめくって
「コンニチワー」
と股間を覗きこんできたんです。
どこに挨拶してるの?
そして男の子は覗き込んだまま
「パパのじゃない……」
と怯えた声で言いました。
キミは一体どこでパパを判別してるの?
「あー!すみません!」
状況が飲み込めず呆然としていると、隣で寝ていた男性が起きて僕に謝ってきました。
「⬜︎⬜︎君、ダメでしょ!」
男の子の名前を呼んでるということは、この男性が父親なのでしょう。
「おウチ以外でそれやっちゃダメって言ったよね!?」
この親子はおウチで何をしているの?
「ほら、お兄さんに『ごめんなさい』しなさい」
威厳ある態度で我が子を諭す父親。
注意されてうつむいたままの男の子。
トラブルかと僕らを注目する他のお客さん達。
気まずくて寝たままの僕……
そして男の子にめくられたままのタオル。
「いや、大丈夫ですから。全然気にしてないんで」
「本当にすみませんでした。⬜︎⬜︎君も謝りなさい」
タオルをギュッと握りしめる男の子。
お父さん、謝罪よりもタオルを下ろすように言ってください。
さっきから僕の前を通る人みんなタオルの下を覗き込んでくるんです。
「……ゴメンナサイ」
結局、男の子は謝って父親と別の湯船に行きました。
その後も僕は寝湯をはじめ、様々なお風呂を2時間ほど堪能して帰りました。
まぁ、結論から言うとね。
温泉行ったけど全然リラックスできませんでしたわ。