先日、抜糸のため病院に行ってきたんですよ。
「万里さーん。診察室へどうぞー」
「失礼…します」
「…万里さん、なんで泣いてんですか」
活字じゃわからないと思うんですが僕、泣きながら入室したんですね。
だって抜糸とかいって超怖いじゃないですか。
「や…泣いてないです」
「元気ないですけど大丈夫ですか?」
「元気はないです。先生、実は…」
「はい」
「ぼく抜糸すごい怖いんですよ!だって抜くんですよ糸。縫われた時は麻酔していましたけど抜く時はノン麻酔ですよ。ノン麻。つーか抜糸って。眉毛を抜くような感じですかね?眉毛を抜くのとどっちが痛いですかね?僕は鼻毛も抜くの痛くて切る派なんですけど。もしかして抜糸用の軽い麻酔とかするんですか?でも注射針刺すのも痛いから全身麻酔で…」
「はい診察台に横になってー」
相変わらず先生のゴーサインが被せ気味に出たので、助手の方になだめられながら診察台に横になったんですよ。
「先生、抜糸って痛くないんですか?」
「大丈夫ですよ。さっきも1人抜糸しましたけど平気そうでしたよ」
「その方、おいくつだったんですか」
「…4歳…でした…フフッ」
先生に背中を向けるように横向きで寝ていたので顔が見えませんでしたが、先生の声が完全に半笑いなんですよ。
「その子は泣きましたか?」
「流石に怖くて泣いてましたねー。でも終わってからアメ玉あげたらケロッとしてました」
「僕もアメ玉…もらっていいですか?」
「いるの?」
先生、素のトーンでタメ口になってました。
「いや、欲しいというか目標があれば頑張れる的なヤツなんですよ。あ、でもソーダやラムネのシュワシュワするヤツなら結構ですから。泡が出るギミックを仕込んでいるので最初は興奮するんですがやはり子供騙しというか出オチ感が拭えませんよね。それとアレ食べるとなんでかベロ切っちゃうんですよ。それに比べて小梅キャンディは名作ですわ。味もさる事ながらマスコットキャラ『小梅ちゃん』の設定の細かさ。あ、知ってます?彼女の姉妹に…」
「はい終わりましたよー」
相変わらず僕の会話に被せ気味に抜糸も終わりました。
「傷口も綺麗になってきているので2週間後、再び来て見せてくださいね」
「抜糸って早いんですね。いつ抜いたのかわかりませんでした」
「それは良かった。じゃあアメ玉は必要なさそうですね」
「いや、アメ玉は欲しいです」
「本当にいるの?」
先生、今度は笑いながらタメ口になってました。
おまけ:粉瘤が小さいうちに病院に行こう!
今回僕がなった病気は『粉瘤』でした。
粉瘤とは良性の皮膚腫瘍の一種で、毛穴に老廃物が溜まりコブのように膨らんで放っておくと徐々に成長していきます。
自然治癒することは基本なく、自分で潰しても再発するし内側(体内)に向かって破裂したら痛みを伴う炎症を起こします。
粉瘤の対処法としては手術での摘出しかありません。
手術と聞くとめちゃくちゃ怖いんですが、麻酔するので痛くありませんし終わった後も患部に違和感はありませんでした(僕は極端な怖がりなのでビビりまくったけど終われば「あ、こんなもん?」という感じでした)
出来た場所や大きさにもよりますが時間も30分くらいで終わるので手術後そのまま仕事に行く人もいるらしいです(僕は2時間後にダンスレッスンをしたけど問題ありませんでした)
僕はこめかみにできて1ヶ月くらい悩んでいたのに、病院行ってその日に手術したら「こんな簡単に終わるんだ」とあっけなく感じた程です。
粉瘤は大きくなる前に取った方が負担が少ないので悩んでいる人がいたら一度病院に行って診てもらうことをオススメします。