大変だ。文章が書けない。
呼吸をする様に書けていたのに最近は全く書けない時がある。
これは由々しき事態だ。
その文才からも
「ダンス界の文豪」
「踊るヘミングウェイ」
「第二の京極夏彦」
と様々な異名で呼ばれた、この僕が。
ブログを書く時はいつも指抜きグローブをしている、この僕が。
スランプなのか、技術的な問題なのか、それとも文章にしたいほどの事件に遭遇してないからなのか。
何が原因かは解らない。
こないだまで何も考えずに書けていたのに。
もしくは何も考えてなかったからこんな事になったのか。
とにかく最近は何も書けないのだ。
というわけで。
『文章書けない病』のリハビリとして、しばらくは文体を変えることにしてみた。
この言い切るような書き方。
これなら思考をストレートにアウトプットできる。技法にこだわらず頭の中身を吐き出せるのでなかなか便利だ。
しかしデメリットもある。
それは『言葉の圧が強い』という事。
僕はこの言い切る書き方が好きではない。
あくまで僕のイメージだが、なんかこう、高圧的というか、自分の考えや価値観を一方的に押し付けるようなイメージがするからだ。
僕は人に寄り添う文章が書きたい。
例えるなら、寒い夜ベッドに潜り込んでくる猫のような文章。読んだ人の心がホッコリ温まるような文章が書きたいのだ。
この言い切る書き方だと言葉の圧が強すぎる。
あくまで僕のイメージだが。
しかしこれはリハビリだから仕方ない。
技術的な事や面白いかは二の次で、再び文章が書けるようになるまでは一文字でも多く書かなければならないのだ。
『魔女の宅急便』に出てくる画家のウルスラも、飛べなくなったキキに対して
「そういう時はジタバタするしかないよ。描いて、描いて、描きまくる」
と答えている。
キキ「でも、やっぱり飛べなかったら…?」
ウルスラ「描くのをやめる!散歩したり、景色をみたり、昼寝したり、何もしない!そのうち急に描きたくなるんだよ」
キキ「なるかしら!」
ウルスラ「なるさ!」
ーーーねぇウルスラ、僕も再び書けるようになるかな。
…とまぁ、頭の中を徒然と吐き出してみた。
イケる。この文体なら文章が書けるかもしれない!
と手応えを感じたところで新たな事実に気がついた。
大変だ。今度はオチが無い。