音楽は人間が言葉で言えないことで、しかも黙ってはいられない事柄を表現する。
ヴィクトル ユーゴー(フランス・小説家)
ーーー日曜日の昼過ぎの出来事です。
『パシンッ』
表参道で電車を待っていたら突然オシリを叩かれたんです。
振り向くと後ろには誰もいません。
気のせいかと思って前を向いたら再びオシリを叩かれました。
振り返ると、やはり誰もいない。
「…お?」
視線を落とすとそこには小さな男の子が立っていました。
当然、面識はありません。
『パシンッパシンッ』
右手で母親の手を繋ぎ、左手で僕のオシリを叩いています。
虚空を見つめ、真顔のまま一定のテンポで叩き続ける男の子。
表参道のホームに響く、乾いたスパンキングの音。
思い切り奏でてます。
そして思い切り奏でられてます。
…僕のこと、楽器と間違えてる?
それとも叩きたくなるオシリなの?
僕の美尻はこんな小さな子まで魅了するの?
さまざまな考えが頭を巡った直後、1つの結論にたどり着きました。
これはセッションなのだ
と。
ニューヨークの地下鉄ではストリートミュージシャン同士のセッションが日々行われ、そこから誕生したバンドも少なくないと中学時代に同級生が言ってました。
ここは表参道。
日本のニューヨークと言っても過言ではありません。
つまり、このままいけば僕らもバンド結成は確実ということですよね。
天性のリズム感を持つ男の子と、魅惑の音色を出す美尻の運命的な出会い。
僕らのバンド『ローズ&ヒップ』の結成は偶然ではなく必然だったんです(Mステ初ライブ用コメント)
男の子のドラミングに身を委ねていると、僕らのセッション(異変)に気がついた母親が「あぁ!すみません!!」と慌ててやめさせました。
「いえ、大丈夫ですよー」
「本当にすみません!この子、パパのオシリと間違えてて…」
なにその親子愛の形。
パパと手を繋ぐ子供はよくいるけど、パパのオシリを叩き続ける子供なんて見たことないからね。ホッコリするわそんなん。
きっと、この子の父親も美尻なのでしょうね。
男の子は母親の脚の後ろに隠れてしまいました。
僕が見知らぬ美尻スト(ビジリスト)だったので、きっと恥ずかしくなってしまったのでしょう。
「楽しかったねー。また太鼓ごっこしようねー」
男の子の目線までしゃがみ、笑って話しかけました。
めっちゃ首を横に振られました。
まさかのバンド解散。
『ローズ&ヒップ』は2020年11月22日の12時5分に結成し音楽活動を続けていました。
その後、メンバー同士の音楽性の不一致により、やむなく2020年11月22日の12時7分をもちまして『ローズ&ヒップ』を解散とさせていただきます。
2分間に渡る温かいご支援、本当にありがとうございました。
今後はそれぞれの道で活躍をしていきますので、引き続き応援よろしくおねがいします(Mステ解散ライブ用コメント)
ごめん。今回そんな面白くねぇや