僕は年に1回、インストラクターの技能試験(よりわかりやすく安全で効果的なレッスンをするために解剖学や人体工学を勉強し、指導方法のブラッシュアップをする試験)を受けているんですけど、それがもうすぐなんですね。
まぁ勉強する事が山のようにあるので正直ブログを書いてる場合でもないのですが、僕の雑記は各方面の方々から
「ダンサーの日常が知れる貴重な機会だ」
「雑記ブログが更新されないと物足りない」
「ぶっちゃけダンス動画とかどうでもいい」
なんて大絶賛されているので今日も皆さんに僕の日常、しかもさっき起きたばかりの出来事をお伝えしたいと思います。
今日僕が伝えたいのは勉強よりも大事なことなので心して読んでください。
ーー先程お伝えしたように試験が近いので今の僕は完全に『受験生モード』になっているんですね。
そしてその試験には実技も含まれているので10分近くのセリフを覚えなきゃいけないのです。
じっくり勉強する時間がない僕は電車移動の間に勉強して覚えるのですが、さすがに電車内、しかも週末の終電間近なんて満員電車の状況でヒゲ面のマッチョがブツブツ呟いていたら車内に緊張が走るのは確実じゃないですか。
そんなことしたら僕の周りだけ人がいなくなる、いや、下手したら僕の乗った車両から人がいなくなる『僕専用車両』になりかねないのでセリフを暗唱する時は駅から自宅までの帰り道に出来るだけ人の少ない通りを選んでブツブツと呟きながら帰っているんですね。
この暗唱には『途中でつっかえたり不安な部分があれば最初からやり直す』という武士道ばりに厳格なマイルールがあり、誰も見ていないのに己に厳しいルールを課してるあたりに万里という人間の『生き様』っていうの?サムライスピリッツを感じる事が出来ると思うのですが、そんなハードコアな僕の人生観についてはまた別の機会にゆっくりお話ししようと思います。
ーー話を戻しましょう。
ちょうど駅と自宅の真ん中辺りでつっかえてしまったのです。
僕は
「ここからリスタートしても途中で自宅に着いてしまう。
そしたら服を脱ぐなり着替えるなりで集中力が途切れてしまうのは確実。
しかしここで暗唱を続けてはマイルールを破る、つまり武士道に反するからハラキリだ」
と悩みましたが、葛藤の末導き出した答えは『この場で5分ほど暗唱してからゆっくり帰宅する』でした。
今度こそミスは許されない。
そう決意した僕は、街灯の下で不安なポイントを何度も何度も声に出し練習してから暗唱を始めました。
暗唱して5分、そろそろ歩き出そうとしたところ
「ちょっといいかな」
背後から突然声をかけられ、振り返ると警官が2人立っていました。
そうです。
職質されたんですね。
頭の整理が追いつかない僕に警察官は続けます。
「ちょっといいかな。通報があったんだけどね、何してるのかな?」
「や、え、ちょっと練習を」
「何の?」
「えっと…試験の」
「何でここで?」
「武士道なので」と返しても良かったんですが、そんなこと言ったら応援を呼ばれた挙句に持ち物検査コースは確実だったので「なんか気になっちゃって」と答えておきました。
警察官は「夜遅いから外じゃなくて家で練習しなさい」と注意され「そんなのサムライスピリッツじゃない」と返すことも出来たのですが、そんなこと言ったら派出所まで連行コースは確実であり、ワイドショーとかの『深夜の派出所にきた迷惑な人特集』でよく見るパターンになるのは火を見るより明らかだったので「すみません」と答えておきました。
ここで瞬時に損得の天秤が働くあたり万里の『生き様』っていうの?サムライスピリッツとかハードコアとか言ってられない感じをビシビシ感じることが出来ると思うのですが大人になるってそういうことだからね。
そんなこんなで夜道をトボトボ歩いて無事(正確には無事ではありませんが)に帰宅しました。
そしてこのモヤモヤをどうにか発散しないと勉強が身に入らないっていうか笑い話に昇華しないとどうにかなっちゃいそうだったので、現在こうして皆さんに向けて深夜(午前1時過ぎ)にブログを書いているのです。
その結果、試験勉強を全然してないんですけどね。