YouTube動画のサムネイル作成をAIに任せたところ、
僕の写真の顔部分だけを欧米人に変えられる
という痛ましい事件が起きたのが先週。
『AI加工』なんて言葉をよく耳にしますが、まさか国籍が変わるレベルの加工をされるとは思いませんでした。しかも顔をピンポイントで。
もしかしてシンギュラリティポイントに到達したAIが人類に対して反乱を起こしているの?
このままではAIが人類のリーダー誕生を阻止しようと未来からシュワちゃんを送り込んで来てしまう!人類のためにも戦わなければ!てことは、僕がサラ・コナー?国籍だけじゃなく性別まで変わってんじゃん。
……なんて妄想していたら、あっという間に1週間が経ちまして。その間、全く作業が捗りませんでした。
でもまぁ、1週間ウダウダと悩んだ結果、あの『顔だけ欧米人事件』は僕も悪かったなぁと反省したんです。
だって、「AIに仕事をサポートしてもらう」と言いながらサムネイルを全て作らせるなんて、仕事の丸投げじゃないですか。サポートの枠を超えてますよね。
きっとAIサイドも「おいおい、契約と仕事内容が違うじゃねーか」というメッセージを込めて、僕の顔を欧米人にしたのでしょう。欧米人にする必要性はわからないけど。
というわけで、今回はきちんと『サポート』の枠に収まる仕事をAIにお願いしました。
依頼した作業内容はズバリ、写真の背景除去。
サムネイルを作成しやすくするため、写真から被写体(人物)のみを切り抜いてもらいます。この作業をAIが手伝ってくれれば、僕の仕事はかなりラクになります。
使用するAIはOpenAIのChat GPTから「Googleマジックの恩恵が得られるかも』という安直な理由でGoogleのGeminiに変更。
使用する写真はこれ。

スタジオで僕がジャンプしている場面から背景だけを消してもらうのが今回の目的です。
さっそく「この写真から背景を消して」とプロンプトを入力すると……

すごい躍動感。
微妙にポーズも変えているところにAIの細かいこだわりを感じますが、僕の『背景を消して』というリクエストには答えていません。
再び背景を消すように指示します。

今度は僕がまるごと消えました。
とんだGoogleマジックだなオイ。
「その気になれば、お前の存在なんかカンタンに消せるのだよ」というAIからの宣戦布告とも思いましたが、我々人類には理性があります。落ち着いて指示を出しました。

僕を消した時とは比較にならないほど雑な処理をしてきました。
なにこれ。もしかしてAIのヤツ、不機嫌になってる?すごい投げやりなんだけど。
しかしここで怒ってはいけません。
相手の仕事の成果を認めた上で、再び指示を出します。
昔読んだコーチングの本がAIへのプロンプトで役に立つとは思いませんでした。

その結果がこれです。

知らない男性が現れました。
あと仕事がすごい雑。
温厚な僕もさすがにタメ口ですよ。
これにはAIも焦ったのか、即座に謝罪して新しい画像を生成してくれました。

別の見知らぬ男性が現れました。
想定外の展開に僕もちょっと厳しい口調。
一触即発な空気を察したのか、AIが何度も謝って最終的に作成したのがこれです。


だから誰なんだよ!
写真を戻せよ!!
せめて踊れよ!!!
……と、いうわけで。
AIによる作業効率化はまだまだ先になりそうです。